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    この記事は、三角骨障害に悩むバレエダンサーがトゥシューズを履けるようになるまでの治療経過を詳し記しています。 実際の患者さんの感想もご紹介しながら、「三角骨障害を治すための重要な治療ポイント」についても詳しく解説していきます。 病院で「手術」のお話が出ている方にとって希望となる内容だと思いますので、ぜひ最後までご覧になってください。 “痛み止めの薬”を飲まないとバレエの練習が出来なくなる。 「患者」 女性、20代、学生 「学生」 三角骨障害 「来院経緯」 患者は幼少のころよりバレエを習い、芸術大学のバレエコースに進学する。毎日のように授業でハードな練習を続けた事で、右足首に痛みを感じるようになる。整形外科を受診したところ「三角骨障害」と診断を受ける。 患者は以前にも左足の三角骨障害を発症しており、その時は手術で三角骨を取り除いた。しかし、術後の安静期間やリハビリ期間を含めると、元通りの状態になるまでに半年の期間を要したため、今回は手術以外の方法で治したいと決める。 整骨院でマッサージや体幹ストレッチ、鍼灸院やカイロプラクティックなど、複数の治療院を転々と通う。その場は少し良くなるものの、練習をすると痛みが再発するため、練習中は痛み止めの薬を服用するようになる。 そんなある日、バレエのレッスンでいつも通り三角骨に痛みがあったにも関わらず、その後ヒールの靴で長時間歩きまわった。その日の夜は激痛で寝る事が出来ず、痛み止めを服用する程であり、これを境に三角骨の痛みがさらに悪化してしまう。トゥシューズを履いて練習するのは10分が限界で、歩行時にも痛みを感じるほどになる。 そんな折、同じバレエ科の同じく三角骨障害に悩む友人が、当院で完治したという話を耳にし、来院することを決意する。 三角骨障害の治療経過 1診目 患者が痛みを訴えている箇所は右足関節の後面である。(下写真参考) 次にバレエ動作の確認を行う。患者はルルべとポワントで痛みを訴えた。特にポワントでは強い痛みがあり、足関節の伸ばしにくさを同時に訴えた。(下写真参考) 足関節の可動域低下股間節の可動域低下下半身の捻じれ内臓疲労自律神経の乱れ 患者の体に上記の異常を確認する。 治療:曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼内臓調整、股関節調整、足関節アライメント調整 2診目 患者から「歩行時の痛みが緩和した。バレエのレッスンではまだ痛みを感じるが、以前程ではない。」との報告。 治療:曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼内臓調整、腹膜調整、股関節調整、足関節アライメント調整 3診目 患者から「この1週間は調子が良い日が多かった。痛み止めを服用しない日が3日間あった。ただ、レッスン後は少し痛みがあった。」との報告。 ルルべでの痛みは消失し、現在はポワントをした時だけ痛みが出るとのこと。足関節はかなり伸ばしやすくなったようだ。 股関節可動域低下下半身の捻じれ 上記の異常は消失。 治療:曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼内臓調整、自律神経調整、股関節調整、足関節アライメント調整 4診目 内臓疲労 上記の異常は消失。 治療:曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼自律神経調整、股関節調整、下腿内旋変位調整、足関節アライメント調整 6診目 患者から「痛みはなく、調子良く踊れている。」との報告を受ける。レッスン後に感じていた痛みと関節をのばした時の引っかかりも消失。 治療:曲池・合谷に接触鍼、百会に置鍼し、身体全体のエネルギー調整腹膜調整、股関節調整、足関節アライメント調整、アキレス腱弛緩調整 次回から3週間に1度のメンテナンス期に移行する旨を伝え、治療終了。 三角骨障害に悩んでいたバレエダンサーの感想 またお困りの症状を治すために、今までどのような治療を受けてこられましたか?4年前くらいから、たまに強く痛みが出ていた右足の三角骨が急に痛みが増した。左足は手術で取っていたが、右は色々な整骨院で治療を受けていた。 特に心配はなかった。 施術を受けるたびにどんどん痛みが和らいでいくのが嬉しかったです。「ちゃんと治せるからね」と言ってくださって、とても安心して施術を受けれました。 痛くて痛み止めを飲んで練習していたときは辛かったけど、先生が1ヶ月程でほとんど痛みのないところまで治してくださり、あんなに痛かったときが嘘みたいです。三角骨のことだけでなく、脚のむくみや便秘の治療もしてくださったのが嬉しいです。ずっと痛くて悩んでいので、痛みなく踊れることがとても嬉しいし、練習も楽しいです。もっと早くここを知っていたら左足も手術しなくて済んだのにと思いました。 【考察】三角骨障害の痛みは身体の疲労と連動する 今回の患者さんは、長い間三角骨障害に悩まされていました。それは4年にも及ぶ日々です。 この間、痛みを放置したわけでなく、三角骨障害を治すために多くの治療院で積極的に通院したそうです。それは以前にも三角骨障害の手術を経験し、「もう手術をしたくない」と思いからでした。ですが、治療後少し痛みは緩和するものの、次にレッスンを行うと元通りになるという事の繰り返しでした。 彼女の場合、4年間も三角骨障害に悩まされていましたが、実は4年間常に痛みがあったというわけではありません。痛みには波があり、全く痛くない日もあったそうです。ですが、コンクール前などで練習がハードだったり、体調が悪く疲れている時は、三角骨の痛みが強く出ていました。 実は、このように痛みが一定でない場合は、“患部だけが痛みの原因でない”という事が考えられるのです。 彼女は21歳とは思えない程、下肢のむくみが酷く、足の冷えが強く出でいました。そして、自分でも「足のむくみが強いと、三角骨の痛みが強くなる気がする」と問診で言っていました。その他にも疲れが溜まっていると、痛みも強く感じる事が頻繁にあったそうです。 そうなんです。体に不調があると痛みを強く感じる事はよくある事なのです。 例えば、疲れや不調があると喉が痛くなる方っていますよね。それ以外にも、頭痛が出る方、熱が出る方、肩こりが出る方など…。疲れや不調がある事で、体の一番弱い部分に症状が出るのです。 これは痛みにも同様の事が言えます。彼女の場合、もともと三角骨が悪く、授業でも足を酷使するため、疲れが溜まると、足首に痛みが出るのは当然の事なのです。 そのため、いくら患部(三角骨)の治療をしても、体に疲労が溜まると、また痛みを繰り替えしてしまうのでした。次の章では、この「体の疲労」について詳しく解説していきます。 三角骨障害は患部だけ治療をしても治らない 彼女には“足のむくみ・冷え”があり、体の疲労感もありました。そして前述したように、これらの症状があると三角骨障害の痛みを強く感じていたのです。 「足のむくみ・冷えを取るためにフットケアをすれば良いだろう」と考えられている方も多いですが、これらはフットケアだけでは解消されません。それは、足のむくみや冷えは『自律神経の不調』と『内臓疲労』が原因だからです。またこれらは足のむくみや冷えだけでなく、 「身体の緊張が抜けない」「疲れが取れない」 という不調も生じさせるのです。 特に、内臓疲労があることで、体の冷えを生じさせ、筋肉や関節に疲労物質をため込んでしまいます。そのために、一度痛みがでたら、すぐに回復しない状態に陥ってしまうのです。 彼女の治療はまず、自律神経を整え、内臓疲労を解消し、痛みが治りやすい土台作りを行いました。症状が軽い方であれば、これだけでも痛みの改善に繋がる事がよくあります。 そして、それに加えて、足の捻じれや股関節・足関節の可動域低下を整えました。実はこれも体に疲労をもたらす原因のひとつです。足の捻じれや股関節・足関節の可動域が低下していると、その周囲の筋肉に不必要な負荷をかける事になるためです。 三角骨以外のこういった部分は、整形外科などの病院や多くの治療院ではなかなか診てもらえない事が多いです。そもそも痛みと関係ないと考えられる場合もあります。 ですが、今まで三角骨障害を沢山診てきた私からすると、体が治りにくい状態ではいくら頑張って治療をしても治らない、という事はよく知っています。 今回の彼女も、はじめは三角骨部分と一見関係ないと思われる「自律神経」や「内臓」の治療をしましたが、それも痛みが治るための布石なのです。 それが上手くいったことで、4年間も悩んだ三角骨障害がこれほど早く改善したとういうわけなのです。 三角骨障害に悩んでいる方へメッセージ 私は今まで三角骨障害に悩む方、子供達を沢山治療してきました。そして、その中の多くの方が病院でも「治す事が難しい」と言われ、手術の話が出た過去があるのです。 ただ、正直に言うと、私は手術に完全に反対ではありません。 三角骨を完全に除去し、リハビリ期間をしっかり要して、スポーツ復帰を目指すのもひとつの手だと考えています。 ただし、私の経験上、手術をしなくても痛みを取り除ける場合の子でも「手術」の選択を迫られている事がよくあります。また、かなり難治性の三角骨障害でも、治療をする事で改善する事もよくあります。 そういった場合、数か月かかるリハビリ期間は必要ないですし、その期間はもったいないです。なので、手術を選択する前に、まずは違う方法も試してほしいのです。 そして、他の治療院や病院で「治す事が難しい」と言われた方こそ、今まで難治性三角骨障害を相手にしてきた私を頼ってきてほしいと思います。 鍼灸師という国家資格を有し、長年の経験を積んできた私が西洋医学的 な観点、東洋医学的な観点、両方の視点から診る事であなたの痛みを何とかしてあげたいと思っています。

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